近畿×東海地方避難者大交流会
2019年3月16日、大阪駅から京都駅を経由して岡崎までの避難者交流バスツアーを実施しました。バスで約2時間半でしたがバスの旅は快適であっという間でした。今回は、東海地方の避難者や支援者との交流を図ることが主な目的でしたが、交流会の後の観光もあり盛りだくさんの内容でした。
はじめに、物作り工房のエトセ工房さんを訪れました。そこでは、東海地方に避難された方はじめ、支援者の方々が私たちの到着を待っていてくれました。早速炭火で焼いた五平餅や八丁味噌のけんちん汁をいただきました。本格コーヒー店のマスターが淹れてくれたこだわりのコーヒーも賞味しました。あいにく雨が途中で降り出すような天気でしたが、焚き火の周りに集まり暖をとりながら過ごしました。
エトセ工房の自慢の石窯でそれぞれ思い思いのピザを作っていただきました。ピザ小屋で天然酵母の生地を伸ばし、トッピングし、木製のピザピールの上に乗せたピザを石釜まで運び、注意を払いながら石釜に入れる。ピザが焦げないようにピザを回しながら数分焼き、ピザカッターで切って、皆で自分のピザをシェア。互いのピザを食べ比べしながら、話も弾み、参加者の距離がどんどん縮まていきました。
お腹が落ち着き、それぞれがマイクの前で自己紹介をしました。現在の暮らしのことや取り組みのことを話される方、避難について話される方、感謝の気持ちを伝える方、それぞれのスピーチはユニークで奥深い素晴らしいものでした。愛知県に移住した声楽家の方が心を込めて「花は咲く」を歌ってくださり、工房は感動に包まれました。
数時間の間でしたが、ふるさ とに似た景色の中でのんびりし た時間が過ごせたこと、地域を 超えた避難・移住者および支援 者がつながり、今後もつながり続ける一歩になったことが収穫でした。これが始まりで、次なる再会を約束してエトセ工房を離れました。
次に、岡崎城に向かいました。岡崎城は徳川家康生誕の城。そこでは、岡崎の避難者の方のコーディネートのおかげで、戦国武将に岡崎城を案内していただけました。甲冑を身にまとっ
た徳川家康公による解説は圧巻。岡崎の良い思い出になりました。最後は、老舗の八丁味噌工場の見学。家康公の健康の源と言われた八丁味噌。古くから伝えるこだわりの製法についてお聞きしてから味噌蔵も見学できて、社会科見学のようで興味深かったです。
今回の交流会は、共催のレスキューストックヤードさんと愛知県被災者支援センターの方々、エトセ工房さんと愛知県の避難移住者の方のご協力のおかげで実現しました。支援団体の方には地元の支援者の方々をつないでいただき、支援者の方々には会場の段取りや準備をしていただきました。そして、避難移住者の方には、観光の段取りや地域企業との橋渡しをしていただきました。多くの方々のご協力いただいたことに感謝の気持ちでいっぱいです。このイベントを通じて他の団体との連携の素晴らしさを感じました。ありがとうございました。
このツアーをもって、2018年度の避難者交流会は終了しました。2018年度も様々な出会いがありました。みんなの手で大切にしている「ふるさとで暮らしていたように暮らす」というテーマで、夏は海、冬は山に出かけ、秋はいも煮会、そして正月には餅つき交流会を行いました。新たに、他の支援団体と共催で、他の地域の避難者・支援者とつながる交流会も行いました。9月には、奈良の「のまはら」さん(元奈良県被災者の会)とのコラボで、三重県青蓮寺湖で、奈良、三重、岐阜、大阪、兵庫、京都の避難者・支援者の合同交流会を実施しました。3月には、愛知県の「レスキューストックヤード」さんと「愛知県被災者支援センター」さんとの共催で、近畿&東海地方の避難者交流会を実現しました。
避難移住者の今後を考える上で横のつながりは大切だと考えています。避難移住者コミュニティが少なくなる中で、避難・移住者が互いの問題を共有することや気軽に相談できることや情報共有ができることが生活の助けになると思います。そのためにも、多くの避難・移住者と支援者を結びながらネットワーク作りに励みたいと思っております。