食育コラム ~あなたの初夢は? 『睡眠トピック』~
『初夢』とは、いつ見た夢のことなのか、、、。「大晦日の夜から元旦の朝にかけて見る夢」「正月元旦の夜に見る夢」「正月2日の夜に見る夢」と諸説ありますが、一般的には『元旦の夜から2日にかけて見た夢のこと』のようです。初夢に出てくると縁起が良いものといえば「一富士、二鷹、三茄子」がよく知られていますが、なぜこの三つなのか。色々な諸説がありますが、「徳永家康がこれらを好んだから」、富士は『無事』・鷹は『高い』・茄子は『成す』という縁起の良い言葉に引っ掛けているなどとも言われています。どんな初夢であっても、自身にとって喜ばしい夢であれば、それがベストと思います。
そこで今回は、『睡眠』について情報を共有していこうと思います。“健康に生きる“ために食事と同様に重要なのが睡眠です。2021年、安心とぐっすりした眠りを心から願っております。
なぜ眠るの?
疲れた脳や身体を睡眠中に回復・修復することで、新たな活動ができます。ただし、身体は安静にするだけでも回復できますが、脳は睡眠をとらなければなりません。特に大脳が発達した人間は、その回復にたくさんの時間を要します。そのために私たちは生きていくために人生の約1/3も眠りに費やしているのです。
どうして眠くなるの?
人間が眠くなるタイミングは、脳内の二つの働きによって決まります。一つは「疲れたから眠る」。起床してから約15~16時間経つと疲労物質が脳に蓄積され(携帯のバッテリ切れの状態)急激に機能低下するため、睡眠をとって休めせる必要があります。眠気を誘うもう一つは「夜になったから眠る」。そのキーポイントが『光』です。朝、起床して太陽の光が目に入ると、体内時計が「朝」と認識します。この時刻から約14~16時間が経過すると、脳から夜のホルモン『メラトニン』が分泌され、眠気をもたらします。
回復だけじゃない!睡眠メリット
○記憶力アップ&認知症予防
脳が起きている間に吸収した情報を整理して、必要なものを定着させるのが睡眠です。学習などで得た知識も、眠ることで記憶が定着するだけでなく、向上するという研究結果も報告されています。また、14時頃に30分以内の睡眠で認知症リスクが下がるといったデータもあります。
○免疫が上がり強い身体に
身体は睡眠中に代謝や免疫力を高める様々なホルモンを分泌します。そのため風邪などを引いたときは、身体の免疫機能が脳に働いて熱を出し、行動を制限して回復しようとするのです。睡眠が身体の自然治癒力を高めていると言えるでしょう。
○肥満予防やダイエット成功も
「食べ過ぎ」の原因、食欲にも睡眠が関わっています。睡眠不足になると食欲を抑えるレプチン(ホルモン)の量が減り、食欲を促すグレリン(ホルモン)が増加。睡眠がしっかりとれているとこのバランスが整い、適切な量で満腹感を得られるので、ダイエットも成功しやすと言えるでしょう。
○健康に嬉しい効果は他にも
最近の研究ではがんや心疾患、脳血管疾患といった生活習慣病と睡眠の関係も明らかになってきました。夜遅くまで明るい場所で過ごしたり、睡眠時間が不規則になると、こうした病気のリスクが高まります。また、睡眠は心の安定、スポーツや技術などの向上にも影響を与えます。
睡眠のカギは「たんぱく質を』!!
メラトニン(ホルモン)が入眠前に沢山分泌されるためには、メラトニンのもとになるトリプトファン(アミノ酸)を朝の時間に多く摂取することが大切で す。トリプトファンを多く含む食べ物は、肉や魚、大豆 加工食品、卵などです。朝食にこうしたたんぱく質を 積極的に取り入れると良いでしょう!
布施 元子 先生 プロフィール
調理師・食育指導士・食育トレーナー・健康管理士・ 睡眠推進員京都市北区在中。10歳男児の母。東日本大震災を体 験し『食育』の伝承【食べることは、生きること】を通 して丈夫な身体作りの活動中。