元気なカラダ作り
試す価値あり!自然に眠れる6つの秘訣
~目からウロコ!?最新の睡眠化学で眠りの疑問と悩み を解決!~
いまだ解明されていないことの多い脳の仕組みをと、 睡眠のかかわり。そこで今回は、科学的に明らかにされた 信じるに迫ります。
Q何のために眠るの?
A睡眠の最たる目的は「脳のメンテナンス」です
私たちは、生涯の約3分の1を眠って過ごします。にも かかわらず、なぜ眠るのか?という問いに対して、決定的 な答えはまだ出ていません。わかっているのは、どんな動 物も眠らずに生きるのは不可能だということ。睡眠が不 足すると、脳の認知機能や反応速度が低くなります。徹夜 明けに頭がボーっとして、作業効率が落ちてくるのは、脳 の働きが鈍くなるから。睡眠は単に脳を休ませるだけで なく、正常に働かせるために必要な行為、つまり「脳のメ ンテナンス」と言えます。
では、眠っている間、脳では何は行われているのでしょ うか?起きている間、活発に働く脳の中には老廃物がた まります。これらは、起きている間はとり除かれることは ありません。眠ることで、脳の周りにある液体が脳の中に 流れ込み、老廃物を除去することが知られています。ま た、日中、外部から次々と入ってくる情報を処理するた め、脳では神経細胞同士をつないで情報交換を行う接続 部(シナプス)が、どんどん増えます。コンセントとプラグ に例えると、起きているときに作られるシナプスは、無計 画な「タコ足配線」。これを寝ている間に整理して、重要な 神経回路を強化しているのです。不眠の原因の多くは、眠れないことへの不安。肩の力を 抜いて、眠れる体験に集中してみましょう。
1)眠りに対するこだわりを捨てる
意外かもしれませんが、良い睡眠のためには眠ること を考えないことが最も大切です。「早く寝なければいけない」「毎日7時間寝なければいけない」「睡眠の質が悪いか らから、物事がうまくいかないんだ」とこだわりが増えれ ば増えるほど、眠れなくなるもの。こだわりをなくすのは 難しいことですが、まずは「眠れない」ということに関心 をを向すぎないように大らかにとらえてみましょう。
2)眠くなってから布団に入る
布団に入っても、15分眠れないときは、思い切って寝 床を離れてみましょう。座って本を読んだり、日記を書い たりして過ごし、眠くし仕方がなくなったら布団に戻り ます。間違っても、布団の中で読書をしたり、スマート フォンの画面を見たりしてはいけません。寝床は眠るた めだけに使うようにすると、「布団に入れば眠れるもの」 と脳が認識し、寝つきがよくなります。
3)光をコントロールして体内時計を味方につけよう
夜に光を浴びないほうが良いと言われるのは、体内時 計が後ろにずれるため。体内時計はぴったり24時間では なく、目から入る光の刺激によって、毎日リセットされて います。睡眠と覚醒のリズムをつくる体内時計が後ろに ずれると、眠くなる時間も遅くなります。翌朝は少し辛く ても、いつもの時間に起きて光を浴び、体内時計のリズム を意識するようにしましょう。その光は必ずしも太陽光 ではなくてもかまいません。人工の光にも体内時計をリ セットする力があるので、光を味方につけて体内時計の リズムを整えましょう。
4)規則正しい生活を心がける
朝起きたら光を浴び、昼間はしっかり活動しましょう。 脳と身体を動かすと程よく心身が疲労し、睡眠が促され ます。食事は就寝の4~5時間前にとるのがベスト。空腹 だと寝れませんが、夜中に食べるクセがつくと、その時間 に覚醒するようになります。ちなみに「カフェインをとる と、眠れなくなる」と言われるのは、眠気を誘う物質(アデ ノシン)の作用を邪魔するからなのです。そのような理由 で、夕方以降はカフェインを控えたほうが無難です。
布施 元子 先生 プロフィール
調理師・食育指導士・食育トレーナー・健康管理士・ 睡眠推進員
京都市北区在中。10歳男児の母。東日本大震災を体 験し『食育』の伝承【食べることは、生きること】を通 して丈夫な身体作りの活動中。