食育コラム~食材をムダなく食べたい! 玉ねぎ編~
毎日に欠かせない食事。「皮をむく」「切る」「茹でる」「保存する」など、調理方法や保存の仕方によって、食材の栄養価が変わることがわかってきました。そこで少しでも栄養ロスの『もったいない』をなくして、体のすみずみまでしっかり栄養を届けられる食事をして、体を喜ばせてあげましょう。
食欲の秋といわれるように、暑いシーズンが終わり、夏に疲れた胃腸の調子も整い、食への欲求が高まります。健康や体力の回復にはベストタイミングといえるでしょう。その反面、夏のむっとするような湿気が薄れ、空気の乾燥が著しくなる時期でもあります。そこでオススメは『辛味』の食材です。ネギ・生姜・わさび・唐辛子などの薬味や香辛料はもちろん、大根・玉ねぎ・しそ・にらなど、ほのかな辛味のある食材はこれからの時期ピッタリです。
今回は、食卓に様々な料理に登場する『玉ねぎ』について深掘りしてみましょう。玉ねぎの効果には、「血液サラサラ効果」「疲労回復」「美容効果」などがあげられます。血液サラサラ効果や疲労回復には、生で食べた方が効率良く摂取できるといわれているので、「オニオンスライス」や「マリネ」など生で食べられる調理法がオススメです。
お得情報
1.薄くスライスや細かいみじん切りを‼
2.芯は捨てないで‼
▶▶▶玉ねぎをずっと保存しておくと芽や根が伸びますが、これは生長点といい栄養が詰まっているとこと。細かく刻んで召し上がって下さい。
3.いきなり茹でず、油でコーティング‼
▶▶▶スープや煮物に使う場合、まずは油で軽く1分程度炒めることで、血液サラサラ成分のアリシンの流出を防ぐことができます。
4.皮をむいて日光浴‼
▶▶▶玉ねぎの皮に含まれてるケルセチンは血液をサラサラにして動脈硬化を防ぐといわれています。皮をそのまま食べるのは難しいですが、ストックしておいてベジブロス(野菜のくずでつくる出汁)に活用いただけます。また、可食部を約1週間日光に当てると、細胞を守ろうとしてケルセチンの量を4倍に増やします。
もったいない‼
辛味の成分である硫化アリルは水溶性なので、「切ってから水にさらして辛味を抜く」ことは水に溶け出してしまうので、栄養面では大損なのです。
おすすめレシピ
~玉ねぎとじゃこのごま酢和え~
材料;玉ねぎ1/2個、ちりめんじゃこ 大さじ1、サニー
レタス(サラダ菜)5~6枚、 調味料(すりごま 大さ
じ2、酢 大さじ2、みりん 大さじ1)
作り方
①玉ねぎを薄くスライスし、じゃこはザルに広げ、
さっと熱湯をかける。
②調味料を合わせて、①を和える。
③皿にサニーレタスを敷き、②を盛り付ける。
布施 元子 先生 (調理師・食育指導士・食育トレーナー・健康管理士・睡眠推進員)
京都市北区在中。10歳男児の母。東日本大震災を体験し『食育』の伝承【食べることは、生きること】を通して丈夫な身体作りの活動中。