11月27日、庭園デザイナー皆川 さんの案内で今年も紅葉刈りツ アーを実施しました。今年は、日程を決めるのがなかなか難しくギリギリまで訪問先が決まりませんでしたが、案内役の皆川さんに、京都や近郊のスポットの状況をチェックしていただき、ベストな場所を選んでいただき、スペシャルなツアーになりました。
私たちは、京都駅を8時に出発して、最初に左京区の蓮 華寺へ。大原街道を少し入ると山門があり中に入ると庫裏まで延びる石畳の参道がありました。参道を進むと、左手 には約300体といわれる石仏群、右手には土蔵があり、それらを木々が覆い、色とりどりの紅葉で包まれているという印象でした。参道から庫裏に入り進んでいくと書院があり、そこで池を眺めることができました。庭園は浄土宗の形式に則り、対岸に浄土を描き、書院から鑑賞するという池泉 鑑賞式の庭でした。私たちは書院の中で、そして目の前の亀島と鶴石を眺めながら写真撮影をしました。
その後、書院の右手の本堂まで進みました。途中、茶人に 愛されたという「蓮華寺形灯籠」の前で足を止めて、皆川さんから説明を聞きました。紅葉に覆われたこじんまりとした蓮華寺の中に佇んでいると心穏やかになり、喧騒を忘れてしまうほど。時間がゆっくり過ぎていくように思えました。
次に、八瀬まで足を伸ばしました。八瀬比叡山口駅近くから、高野川にかかる橋を渡り、川沿いの道を歩きながら紅葉を楽しみました。光明寺瑠璃光院への道は、観光客が行き交い、歩くだけでも秋の気配を感じられました。子どもたちと「だるまさんが転んだ」をしながらの散策。
気持ちいいエネルギーをいっぱいいただいき、素敵な秋の景色を堪能しました。自然を満喫した後は、バスに乗り込み、約30分。滋賀方面へ。大津市坂本周辺 でお蕎麦をいただき、腹ごなしをしてから、坂本日吉神社旧竹林庭を訪問し庭園を鑑賞しました。比叡山のふもとにあり、門前町だった大津市坂本。旧竹林庭は1592年に比叡山延暦寺の隠居屋敷として建立されました。主屋は大津市指定景観重要建造物で、主屋の南西に約3,300㎡の庭園が広がり、2棟の茶室と四阿(あずまや)があり、庭園は、穴太衆積石垣を採用した庭園です。八王子山を借景として、大宮川の水を引き込んだ池を巡りながら楽しめる「池泉回遊式 庭園」だそうです。
この庭園の見所は、主屋の1階と2階に設置された漆黒のテーブルに映る紅葉ーリフレクション撮影ができる「テーブル紅葉」、よく管理された苔、四阿(あずまや)から地形を生かし、滝石組により水が落とされている様、紅葉のジュータンを敷き詰めたような「敷もみじ」など、見所満載でした。私たちは、たっぷり時間をかけて、いろんな角度から庭の紅葉を眺め、楽しみました。皆川さんから、庭の設計、京都の庭との違い、植木の剪定の仕方など専門家としての視点を伺いました。参加者も興味深く皆川さんの話に耳を傾け積極的に質問もされていました。庭園、1階や2階の主屋、茶室、どこから見ても綺麗な紅葉。その美しさに魅了されて、心がチャージさえたように思えました。
最後に皇子が丘公園に立ち寄りました。それまで降っ ていた雨が小ぶりになり、外に出ると雨に濡れた澄み切った空気の中で散策を楽しみました。開放感があり、いろんな種類の紅葉が見れ、リラックスすることができました。子どもたちは広々とした公園で思いっきり走りま わり自然とのふれあいを楽しみました。
途中、雨が降ることもあり、不安定な天気の中での紅葉狩りでしたが、案内役の皆川さんのベストチョイスのおかげで、紅葉と秋を満喫することができました。来年も素敵な秋を探しにいきたいと思います。ご参加いただきありがとうございました!