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京都市域と周辺のまち

京都市域と周辺のまち

京都市内の街それぞれの特徴やランドマーク、住み心地の紹介をしています。

北区 鞍馬口通より北、等持院を含む原谷、衣笠辺りから賀茂川までと上賀茂雲ヶ畑を含むエリア

観光名所

金閣寺、大徳寺、上賀茂神社、船岡山公園、原谷苑、鷹峯、等持院、

住み心地

衣笠山や神山、城山、鷹峯といった北方山々の眺めに加え、観光名所の緑地や鴨川など風光明媚な景観が、日常の暮らしに彩りを添えてくれる。新大宮通や千本通り、鞍馬口通りなど通り沿いに日常使いのお店もあり、洒落た飲食店、買い物スポットなども、ここそこに点在しているので、不自由なく暮らせる。古い町屋はそれほどなく、昭和以降の庭付きの大きめの一戸建て住宅街が広がった地域。冬は市街地に比べると雪が積もりやすく、結構冷えることも覚えておきたい。

交通事情

市内中心部に比べると渋滞もなく、車でも行き来しやすいエリア。京都碁盤の目は、千本通りが鷹峯でカーブして最北端の東西の道筋、北山通とつながる。一つ南の大きな通りは北大路通。南北の烏丸通りも北大路で終点、細い道筋に変わる。その南の紫明通りはかつて、蹴上げを経て松ヶ崎浄水場から堀川へとつないだ琵琶湖疏水の名残。さらに南の鞍馬口通りは、いにしえの京都碁盤の最北端で「鞍馬方面への出入口」という意味。細いけれども京の都にとっては重要な道でここまでが北区エリアとなる。地下鉄烏丸線が北山通りを経て、宝ケ池国際会議場までを結んでいる。

文化教育

衣笠山に立命館大学、上賀茂に京都産業大学、北大路駅前に大谷大学、千本北山に仏教大学と、キャンパスが点在している。市立の幼稚園は上賀茂幼稚園のみ。小学校は15校、中学校は加茂川、西賀茂、旭丘、衣笠の4校。紫明通りの北側に京都教育大学付属京都小・中学校がある。平成28年度の統計によると小学生は4638人。賀茂川の河川敷をはじめ、京都府立植物園や大宮交通公園など、こどもたちが遊ぶ場所や、学ぶ施設も近くにあって、教育にはよい環境。

 

上京区 鞍馬口通以南、丸太町より北、東は鴨川、西は西大路通までのエリア

観光名所

北野天満宮、平野神社、京都御苑など

住み心地

北区に比べると、京都の昔からの町並みが広がり、鰻の寝床のような長屋も多数存在。大きな通り沿いのオフィスの他、細い筋にも中小零細企業の建物、何よりもお寺の数の多さには驚く。小さな社やお地蔵さんの数も負けていないが、加えて西陣周辺の商工業など、京都の人々の忙しい暮らしと隣り合わせといった雰囲気があるところ。地価も高いので、万ションならぬ億ションが相場のエリアもあり、格安のいい物件は不動産屋さんへの空きチェックが欠かせない。 安くておいしい普段使いの飲食店や、観光スポットにもなっているお洒落なパン屋、カフェ、レストランなどなど、散策も楽しいエリア。

交通事情

東西の大通りは、御所の北を通る今出川と、上京区南の境界である丸太町通の2本。2本とも営業車や観光タクシー、バスなどが常に数多往来しているので、信号ごとに少し渋滞するといった状況。一方、南北の道は、河原町、烏丸、堀川、大宮、西大路まで、いずれも信号で停まることはあっても、そんなに混んでいることはない。バス路線はおおよそのエリアをくまなく便利に走っているが、烏丸通の南北経由だけは地下鉄があるために、本数が非常に少ない。歩ける距離だが、高齢者の方からは不便との声も聴く。

文化教育

御所の北側に同志社大学、同志社女子大学がある。新町通りにもキャンパスがあり、地下鉄東西線今出川の駅周辺は、学生のまちとなっている。市立の幼稚園はみつば、待賢、乾隆、翔鸞の4園、小学校は9校、中学校は烏丸、上京、嘉楽、二条の4校がある。平成28年度の統計によると、小学生数は2968名。

 

中京区 南北は丸太町から四条、東は鴨川から西は西大路周辺までのエリア

観光名所

二条城、壬生寺(新撰組)、など

住み心地

上京区の生活感あふれる地域の雰囲気をさらに、現代的なオフィス街と観光散策の街として強調されたエリア。四条河原町へも近く、落着いた雰囲気の京都らしい通りがそこここにあり、住むというより仕事帰りに足を伸ばして立ち寄る町といった雰囲気。とはいえ「学生気分のような便利な都会暮らし」には最適で、住みやすいマンションをはじめ、町家の空き物件や、貸し物件が多数点在するのもこのエリア。「これぞ京都の暮らし」に憧れている方々には、キープポイントかもしれない。ご近所づきあいや、京都独特の暗黙の了解も、これを機会に勉強して、住み心地のよい場所にしていきたい。

交通事情

東西の御池通りは信号が多数あるものの、渋滞するほどではない。南北の河原町と烏丸は、渋滞とまではいかなくとも、オフィス街の中心ゆえに、いつもある程度、混雑している。堀川通りも二条城前は、バスやマイカーでごった返し、休日ともなると、なかなか動かないこともある。そうでないときは、川端通り西大路通りと同等に信号ストレスも少なく、南北移動には便利な道だ。地下鉄東西線が御池通の下を走っていて、市役所前駅、二条城前駅、二条駅、西大路御池駅と終点の太秦天神川駅までに4駅が中京区内にあり、山科醍醐や嵯峨嵐山へ足を伸ばすにも非常に便利なところ。

文化教育

中京区の西端、西ノ京春日町に花園大学があり、二条駅南には仏教大学二条キャンパスがある。そのほか市街地ということもあって各種専門学校が点在。河原町御池には調理師栄養士、ホテルマンなどを育成する大和学園、千本四条には京都調理師専門学校。円町に京都理容美容専修学校、千本通りに京都保健衛生専門学校、京都歯科医療技術専門学校、堀川通りに京都文化医療専門学校、烏丸御池・四条周辺には、京都コンピューター技術専門学校、御池アートスクール、烏丸四条にスペースデザインカレッジ京都校、京都YMCA福祉専門学校など内容も多岐にわたる専門学校があるエリア。 市立の幼稚園は中京もえぎ幼稚園のみ、小学校は御所、高倉、洛中と朱雀第一から第四、第五から第八までの計10校、中学校は8校がある。平成28年度の統計によると、小学生数は4335名。

 

左京区 鴨川から東、三条通以北、貴船、鞍馬、大原、岩倉含む広いエリア

観光名所

京都府立植物園、貴船神社、鞍馬寺、大原三千院、寂光院、光明寺、南禅寺、真如堂、金戒光明寺、修学院離宮、詩仙堂、曼殊院、赤山禅院、鷺森神社、宝ケ池、国際会議場など

住み心地

鴨川や高野川の流れに京都北山の借景が美しいエリア。古くからある寺院や社が点在し、大学や名門高校、芸術大学といったアカデミックな町並みも兼ね備えた、京都の叡智を育んできた地域といえる。湯豆腐や石川五右衛門で有名な南禅寺、疏水や動物園、インクラインで有名な岡崎といった観光スポットをはじめ、黒谷と呼ばれる浄土宗寺院の集まった法然ゆかりの小高い丘、そこから吉田山(吉田神社)が続き、京都東端を南北に沿う白川通りにそって、修学院離宮や曼殊院、詩仙堂など、紅葉の名所が点在する。そんな中に、民家もたくさんあって、普段の散策も楽しいエリア。食品スーパーは点在するが、観光街や学生街には以外とないので、徒歩圏内にあることを確かめておく方がよい。高野川と鴨川の三角州から北は下鴨神社の糺の森が広がり、深泥池や宝ケ池から以北が畑枝、岩倉、静市とよばれる比較的開けた山あいで、貴船、鞍馬、大原など山間部の観光名所の町並みがその北に続く。

交通事情

川端通りは鴨川の桜や柳の街路樹に心癒される渋滞知らずの道で南北の行き来には最適。東大路は京大病院の出入りに停車中の車など路駐が多いが、車線が広く、特に問題なく使える。白川通りは両側の歩道にイチョウ、中央分離帯にケヤキの大木が南北に連なる街路樹が大変美しいたたずまい。こちらも路駐が甚だしいので北行き南行きともに右車線を走るのが懸命だ。行楽観光シーズンに南禅寺や銀閣寺、修学院のあたりで少し混むくらいだが、学生の横断など歩行者に優しい道となっているので、信号ストレスは少し感じるかもしれない。これらが南北の道で、東西は北から宝ケ池通り、北山通り、北大路通り、今出川通り、丸太町通り、いずれも幹線で走りやすい道となっている。

文化教育

市内中心部に近い鴨川の東一帯、京都大学付属病院をはじめ、今出川東大路通の百万遍一帯に京都大学の広大なキャンパスが広がっていて、学生寮や格安のボリューム食堂など、学生のまちとしてもよく知られるエリア。白川通鞍馬口には京都造形芸術大学があり、この周辺にもお洒落なカフェや本屋、レストランなどが数多くあり、特に一乗寺周辺はラーメン激戦区としても有名だ。北山通りよりさらに北にある岩倉は、同志社中学校高校のあるエリアとして知られ、宝ケ池の国立京都国際会議場やプリンスホテルなど国際都市京都のアカデミックなイメージも重なって、落着いた町並みとなっている。

 

西京区 桂川流域の以南西、樫原や川島が向日市と隣接、西は追の坂の手前大江山以東

観光名所

松尾大社、桂離宮、鈴虫寺、桂地蔵(地蔵寺)、嵐山モンキーパークいわたやま、大原野神社、勝持寺、光明寺、善峰寺

住み心地

桂川は鴨川よりも川幅が広く、自然な蛇行に沿って緑地公園や河川敷が広がっている。合わせて、嵐山方面の美しい山並みの眺望パノラマが絶景の風光明媚なところ。渡月橋のほか、四条、五条(国道9号)、八条に大橋があり、橋の向こうはいずれも右京区。古くから西国街道や中海道、御所海道、物集女街道など、各方面への街道が行き交い、樫原には古い町並みが残っている。一方で、阪急沿線や国道9号南側の大原野周辺は、田園や山林、工場地帯であったところの宅地開発が進み、近年では綾部丹後方面と大山崎とを結ぶ京都縦貫自動車道の開通も果たして、住みやすく景観のよい街として、人気の高いエリアになってきている。

交通事情

桂川を越えた国道9号が亀岡へと続く幹線道路となっていて、国道沓掛口の交差点では、ニュータウン方面へ誘導する美しい道(竹の里本通)が整備され、長岡京へ入る手前で、柳谷観音方面の山手、もしくは、高槻方面の171号方面へとつながる細い道筋となる。その周辺は、昔の名残の旧街道風情が味わえる町並みで、代表的なのは嵐山から続く物集女街道。千代原口で国道9号と交差し、樫原で山陰道が西へ延び、坪谷で再び国道9号と交差して、以降は9号の北側をほぼ並行して亀岡へ。そんな旧街道はほぼ生活道に等しいが、抜け道などとしても使われるため、交通量は多い。国道9号は毎日の通勤時間帯、週末の行楽時間帯ともに、大変混雑する。近年千代原口の地下トンネル整備によって緩和されたが、市営住宅などの人口密度が高く、なかなか渋滞の名所からは開放されない。

文化教育

南西へ伸びてきた国道9号が大きく北西へとカーブする北の小高い丘に、京都大学桂キャンパスがある。国道9号を挟んで南側には、京都市立芸術大学もある。老いの坂峠に差し掛かる手前にあった元明徳商業高校が京都成章高等学校となり、平成4年には西京区内で移転、翌年には京都経済短期大学を開講した。現在高校は普通科も設置され明徳高校となっている。西京区内の市立の幼稚園は0園、小学校は18校、中学校は8校ある。平成28年度の統計によると、小学生数は7,732名。

 

山科区 蹴上、東山を抜け、大津へ入るまでに広がる山科川の扇状盆地

観光名所

毘沙門堂、勧修寺、随心院、山科地蔵徳林庵、天智天皇陵、琵琶琴元祖四ノ宮史跡、大石神社、岩屋寺、岩屋神社、花山稲荷神社、将軍塚、青蓮院舞台

住み心地

京都市内や大阪、滋賀方面への交通の便がよく、住宅事情も市内に比べると住みやすい物件が多い。北には琵琶湖疏水、中央部は山科川、東は音羽川、西は旧安祥寺川とたくさんの川筋が流れ、随心院、勧修寺、毘沙門堂と四季折々に桜や紅葉が愛でられる門跡寺院もある隠れた京都観光の穴場。平安時代から藤原氏の荘園や寺領、歴代天皇の祖、天智天皇の御陵のある土地として天皇家の直轄領であった。その後、東海道、奈良街道、醍醐街道、妙見道と街道の交差する町として発展、昭和30年代に、京都市内への便利なベッドタウンとして、人爆発的に人口も増えた。山科駅前周辺には飲食店も点在、百貨店、スーパー、ホームセンター、ケーキ屋、和菓子屋、カフェなども学生エリアを中心に充実してきた。

交通事情

京都に都が築かれる以前から、北陸と奈良をつなぐ街道沿いに位置し、平安時代以降も東国や江戸からの都への出入口という交通の要所であった。現在もJR山科駅は湖西線の分岐駅で、地下鉄東西線山科駅、京阪京津線山科駅も皆、隣接した一所にあり、京都や大阪、兵庫も通勤圏内の便利な町だ。さらに、車の交通に関しても東に名神高速京都東ICがあり、近年西には阪神高速8号京都線の山科ICも開設され、益々、京都東部北部への玄関口としての役割が大きくなっている。国道1号や三条通が京都と大津を結ぶ幹線として、山科盆地を貫き、山科駅前から六地蔵、伏見、宇治方面へ外環状線が南へ伸びている。日々の通勤ラッシュ時や、京都観光の行楽シーズンは三条通、国道1号、外環状線と主な幹線は、どれも渋滞しがち。周辺の生活道路は細く抜け道利用の交通量も多いので、電信柱の手前で譲り合うなど、対面通行のマナーは心得たい。商店街の歩行者や自転車のフラフラ運転など、かなり注意の要する道が多い。

文化教育

三条通りを大津方面へ、天智天皇の御陵、JRの高架を越えて左に京都薬科大学、名神高速道路が、東の山手で北に大きくカーブするや大宅に京都橘大学がある。また、明治時代の思想家、西田天香の起こした一燈園の小中高一環教育も、名の知れたところである。山科区内の市立の幼稚園は0園、小学校は13校、中学校は6校ある。平成28年度の統計によると、小学生数は5,851名。

 

伏見区 醍醐・六地蔵と鴨川以東十条以南、西は久我、南は横大路・淀・向島

観光名所

伏見酒蔵、伏見稲荷大社、醍醐寺、池田屋、御香宮、城南宮(鳥羽離宮跡)、伏見地蔵(大禅寺)、藤森神社

住み心地

伏見区は京都市最南端の横に長エリア。同じ区内でも、東部の醍醐・六地蔵地域と、中部の深草・伏見・中書島地域、南部の向島、西部の鳥羽・久我地域では、まちの趣も住み心地もずいぶん違う。醍醐・六地蔵地域は、世界遺産の観光名所のある、古い町並みと閑静な住宅街が隣り合うエリア。深草・伏見・中書島周辺は、世界一の観光名所、伏見稲荷周辺を筆頭に、京阪や近鉄、JRの沿線や駅に隣接した商店街や飲食店が活気づいている。向島はもともと巨椋池だった巨大な湿地帯を干拓して団地街にした昭和中期のニュータウン。鳥羽や久我は関西の物流主要道路に沿った地域で、企業倉庫・工場地帯と田園地帯、古い町並みが入り組んだエリア。

交通事情

東部の醍醐・六地蔵地域は外環状線や地下鉄東西線が山科や宇治へとつなぎ、中部の深草・伏見地域、では新・旧国道24号や師団街道が南北を、十条、赤池、竹田、観月橋のあたりに東西の幹線がそれぞれのエリアをつなぎ、京都駅からの地下鉄東西線も乗り入れた近鉄沿線、京阪沿線、JR奈良線が無理のない連絡距離で隣あっている。南部の向島は旧国道24号が大久保、城陽方面へと続くほかは、団地内の連絡道路。西部の鳥羽・久我地域を南北に貫く新・旧国道1号や阪神高速京都8号線といった幹線道路では、大型トラックやトレーラーがひっきりなしに往来している。

文化教育

JR藤森駅の西に京都教育大学があり、深草に付属高校がある。京阪藤森駅の東には京都聖母女学院短期大学があり、京阪深草駅の西には龍谷大学と、京都府警察本部警察学校がある。深草にはその他にも市内の小学生がプラネタリウム鑑賞や科学の勉強に訪れる京都市青少年科学センターがあり、くいな橋に京都府立京都高等技術専門学校、羽束師には京都府警察本部運転免許試験場がある。 市立の幼稚園は5園、小学校は35校、中学校は14校がある。平成28年度の統計によると、小学生数は13,124名。