2019年2月9日、南会津の大内宿を訪れました。今年は、雪も少なく寒さも厳しくなく、 ツアーには快適な日でした。郡山 駅からバスで約2時間。恒例の自 己紹介をしながら目的地に向かい ました。今回のツアーには、京都、 大阪、岡山から避難者が集まりま した。自己紹介の後は、近況報告 や居住地の案内等をしていただき ました。避難者の方からは居住地 の名所や地元の方の気質、インフルエンザによる学校閉鎖のニュースなど話題が提供され、楽しいバスの旅になりました。
大内宿に到着すると、まず初めに、ねぎ蕎麦屋に向かいました。蕎麦の器にネギが一本のせられていて、それを箸代わりにしながら、かじりながら蕎麦をいただきます。最後まで一本のネギを食べきることは難しくギブアップしましたが、ネギパワーのおかげで身体が温まりました。
当日は、雪まつり初日。ステージでは団子さし、餅まきなどが順々に行われていました。振舞われた馬の肉汁をいただいてから、地元のよさこいグループ「郷人」のよさこい踊りを鑑賞しました。会津の歴史をテーマに創作されたよさこい踊り。熱い想いで力一杯会津魂を表現されていました。150年前に起こった戊辰戦争、白虎隊、そして会津磐梯山を取り入れたリズミカルで胸に迫るよさこいでした。パフォーマンスの後に、私たちもステージに立ち、郷人と一緒によさこいを踊りました。「気持ちいい」「もっと踊りたい!」参加した子ども達の目がキラキラしていました。次に、丸太切り競争に挑戦。ママや子ども達が参加。入賞者もありでした。
盛りだくさんの室外イベントの中、寒い中、体を温めてくれたのは、振舞われた甘酒と、ステージ裏の資料館の中囲炉裏でした。囲炉裏に当たりながら寒くなった足を温め、地元の人と語り合う、なかなかできない経験だらけでした。
辺りが暗くなりだすと、「御神火戴火」が執り行われました。神社から御神火をいただいた下帯姿の男たちが松明を持ち集落を走りメインステージで点灯するという行事です。 雪、雪の灯篭、松明、幻想的な光景でし た。あたりが松明が灯され、真っ暗な 夜空には色とりどりの花火が上がり、 祭りの1日目を華やかに締めくくりま した。
南会津の雪多い下郷町で行われた 雪まつり。地元の人が協力して、訪れ る者をもてなしてくれました。 冬でなかなか人が訪れないことから、 多くの人に冬の大内宿を見ていただこうと始まったお祭り。今年で33年目だそうです。真っ白な雪景色や幻想的な風景の中で、今も変わらない昔懐かしい故郷の風景、風習、地元の温かい人たちに触れ、心が洗われたような気がしました。
帰りのバスの中では、それぞれの一日を振り返り、思いを共有しながら最後のひと時を楽しみました。居住する場所やそれぞれが立ち向かう局面が違っても、私たちは、同郷人と繋がりを持つことで自分の今いる場所を知ることができる。きっとふるさとがわたしたちの羅針盤になっている気がしました。
「来年は、大内宿に泊まりたい。」数名の参加者からの言葉。また、雪の大内宿で会えたら。希望が次につながりました。