2019年1月27日、京都府最南端の村、南山城村&木津スローライフツアーを実施しました。2019年1月27日、京都府最南端の村、南山城村&木津スローライフツアーを実施しました。京都駅を出発し、バスに揺られて1時半。京都の市街地を過ぎ、南に下り、周りの景色が徐々に変わり、車窓からは森、川、湖が目に飛び込んできました。
まず、向かったのは、南山城村の販売所。そこで、南山城の特産の原木椎茸をタコの代わりに入れたたこ焼き「しい玉やき」を紹介していただきました。その後、「根々庵」という150年以上の古民家のリノベーションを通じて、地域おこしをしようとされているグループを訪ねました。メンバーは建築関係のプロから、茶作りのプロまで。皆一様に熱い思いを持っておられました。訪れた参加者は、茅葺屋根の古民家の細部についての説明に耳を傾けながら、故郷で見た風景や幼少期の暮らしぶりと重ね合わせ、興味に深く交流されていました。
次に向かったのは、 南山城村の公民館。 そこで、「深緑グルー プ」という地元の婦 人会のメンバーにこ んにゃくの作り方を 教えて頂きました。 茹でたこんにゃく芋をすり鉢で潰して凝固剤を入れ、型に入れて固めて、熱湯の中に入れて茹でる。すりつぶす作業は力仕事で大変でしたが、子どもたち、大人も一緒に代わる代わる懸命にすりつぶしました。その日は特別の計らいで、型に入れるだけではなく、思い思いの形にしたこんにゃくも作らせてもらいました。
待っている間に、原木椎茸を焼きたてをいただき、茹で上がったばかりのこんにゃくもいただきました。いい匂いで味の濃い原木椎茸、ぷりぷりのこんにゃく。今まで食べたことのない茹でたてのこんにゃくに参加者は大喜び。出来上がったこんにゃくはお土産にいただきました。
ランチには、南山城村の道の駅で、村の特産弁当をいただいてから、木津の自然農法の茶畑に行きました。目の前に広がる茶畑は感動もの。空までとても近く感じて、心のモヤモヤが晴れるような風景でした。果てしなく続く茶畑。子どもたちは、茶畑の中で自然の迷路で遊び、茶畑を駆け回り、鬼ごっこも。遊んでいるうちに茶の実を発見。茶の実拾い、茶の実追っかけゲームなど工夫しながら自然の中で思い切り遊びました。
最後に、農園のお茶の農家さんから自然農法で作られた お茶のお話を伺い、お茶の淹れ方のデモンストレーション をしていただきました。緑茶、抹茶、かぶせ茶、和紅茶、プーアール茶など、お茶の加工方法により違った味わいのあるお茶。初めていただくお茶もあり、お茶に対する知識も広がり興味深い内容でした。
京都は観光地のイメージが根強くあり、ふるさとののどかな風景と接点を見出すことが難しいですが、京都府下を訪ねると、京都にも、海があり、森があり、自然があり、町も村もあることに気づきます。ふるさとから離れて約8年目を迎える今、居住地を再発見しながら、心の拠り所を見つけていくことも必要かと思います。
今回のツアーで体験したこん にゃく作り。教えていただいた 深緑会のメンバー数は、高齢化 のため、6名の高齢者のメンバ ーのみ。これから南山城村の手 作りこんにゃくは継承されるの でしょうか。場所が違っても、過疎化、高齢化、人口流失、伝統文化の継承などの地域の課題は共通であることを知るツアーもありました。各地域が課題に対してどう向かい合い、どのようにアプローチしているのか、ふるさとの生活や課題を照らし合わせながら、避難、居住、移住も含めて、「暮らす」ということを改めて考えていきたいと思いました。