9月16日、三重県名張市青蓮寺湖で、近畿地方避難者交流会を行いました。のまはらさん(元奈良県避難者の会)がホスト役で、名古屋のレスキューストックヤードさんのご協力もいただきながら、大阪府、京都府、三重県に居住中の避難者の方々40名近くが参加されて、楽しいひと時を過ごしました。
開催前から台風の予想を聞き、順延も考えていましたが、当日は曇りのち晴れ。湖畔では、天気に恵まれ、久しぶりの太陽の下、子どもたちの元気な歓声が響き渡りました。湖に到着すると、食事の下準備がされていて、参加者一緒に最後の仕上げをしました。
里芋たっぷりのいも煮、麹から手作りの味噌をつけ焼きあげるおにぎり、のまはらさんで収穫されたもち米でつく白餅と蕎麦餅。畑で獲れた野菜や手作り品を集めて心を込めて準備された品々。
その思いを共有しながら、皆で協力しながら、お昼ご飯を準備しました。
湖では、5人チームになりカヌー遊びを開始。のまはらの高橋さんの指導で漕ぎ方を学び、難なく湖をカヌーでパドリングすることができました。初めて挑戦する参加者も多く、「楽しい。」「もっとしたい!」と、多くがカヌーのファンになったようです。小さな子どもたちはスーパーボールすくいをしながら過ごしました。ポイですくってまた戻して、またすくう。ポイですくう練習をたっぷりしながら最後は好きなスーパーボウルを分けました。
ご飯ができると、みんなで揃っていただきました。皆でついたお餅に、小豆、海苔、きな粉を絡めていただきました。いも煮も焼きおにぎりもたくさんいただきました。懐かしい故郷の味に皆満足そうでした。食事が一段落した後、参加者には、自己紹介をしていただきました。それぞれの出身を聞きあうと、震災前、ご近所だったり、知り合いだったり、共通の知人がいたりと、不思議な縁を感じました。
初めて会った同士でも、似たような境遇からか、ふる さとの訛りからか、すぐに距離が縮まり、昔からの友のように話す姿も見受けられました。子どもたち同士もすぐに打ち解け、楽しく遊ぶ姿が見受けられました。
ランチの後は、おやつのバームクーヘン作りをしました。棒にアルミ箔をまき、その上に、生地を垂らし、棒の端を二人で持ちながら焦げないように焼き、火が通るとまた生地を垂らし、丸く大きな丸太のようになるまで焼き続けました。開始から1時間強、3チームが協力しながら異なる個性的なバームクーヘンができました。太くて年輪がちゃんとできているしっかり焼けているバームクーヘン、細めで中はふわふわ外はパリパリのバームクーヘン、全体的にふわっとして柔かいバームクーヘン。できたての熱々のバームクーヘンはあっという間になくなりました。
最後のビッグ?イベントはじゃんけん大会。商品はのまはら特製のお米や黒豆や味噌、なし、メダカ、お餅などでした。ハズレはなし。蕎麦餅や焼きおにぎりもお土産にいただきました。
湖での活動の後は、青蓮寺湖のぶどう畑に移動して、ぶどう狩りを楽しみました。袋の上からかさを確認しながら、重めの袋を選び、粒そろいのぶどうを選びいただきました。熟しすぎて粒ぞろいのぶどうをなかなか見つけることは難しかったですが、甘酸っぱいぶどうをたくさんいただきました。
あっという間の1日、一緒に時間を過ごした「仲間たち」に見送られながら、青蓮寺湖を離れました。「また会おう」「これからもイベントに参加します」「京都にも行きます!」「今度は奈良にも遊びに行きたい」「名古屋にみんなで一緒に行こう」など、お互いの気持ちを伝えながら、再会を約束しました。
ふるさとを離れ7年半。居住地にも馴染み、古里とのつながりが薄くなっていても、同郷人や同じ境遇の避難・移住者と会うと、懐かしさを感じ、心が和みます。これからも、このような交流の機会を作って行きたいと思います。まだ出会っていない「仲間」に出会える交流会にぜひご参加ください。次回もお待ちしています。