Beautiful World
秋の京都。木々の葉が色づきを見せて、まさに自然界の美しい色を味わえる季節。
京都ならではの、神社仏閣の朱赤とのコントラスト。秋の紅葉と相まって、いっそう風情を感じます。
この原稿を目にする頃は、季節は移り変わっているか もしれませんが、その季節、季節の表情は、目を向けると、やはり美しいなと思います。
何でもそうですが、限られた時期というと余計に、いつでも出会える、見られるというものと違って、そこに惹かれる気持ちが強くなったり、希少価値が上がったりします。
もちろん、興味の対象は人それぞれです。たとえば紅葉一 つとっても、毎年楽しみに出かけるという人、取りたてて関心がわかない、という人、様々。もっと平たく言えば、とにかく外に出る方が好きという人、、反対に家で過ごすことが好きな人。いろんな人がいて、それぞれに感性も違いますよね。
よく、変わりたい、今の自分を変えたい、という人に出会うことがあります。それは思うに、自分の「枠」の外に出ること、に始まるような気がしてます。
人によって選ぶ傾向、思考パターンだったり、取りやすい行動、など、いろいろありますが、無意識で、いつの間にか、似たようになっている、なってしまってると感じることありませんか。
「枠」の外、というのは、そういう決まりきったものの外、そこに出てみる、ということです。
ちょっと意識して、普段の逆をやってみるとか。今まで選ばないものを選んでみる。とか。何か大きなことを考える、というよりも、日々の日常の上にあって、すぐに出来そうなことからトライしてみるといいですね。
毎年、わざわざ紅葉を見に出かけない、という人がいたとしたら、名所と言われてるところに、足を運んでみる。何なら、 拝観料も少し張るようなとびっきりの空間に行ってみる。
自分があまりしてこなかったこと、それを選んでみる、 体験してみる、ことです。
それだけで、いつもの自分の「枠」から外に、外の世界に出ることになると思うのです。
そして何より今まで出会えなかった、味わえなかったものに、出会っていくことになります。
ただそこで一つ、気をつけたいのは、行動してみようとせっかく思えた時に、頭でストップをかけないこと。考えすぎると、思考はすぐに癖でできない理由、行動しない理由も探し始めます。
でも、そうは言っても、という言葉が出てきます。その後に続く理由を並べ始めて、結局、やっぱりやめておこうになってしまったりします。
何か自分を変えたい、と思ったら、ちょっとしたことでもいいので、自分の決まりきった「枠」から出てみるためにも、ふと 浮かんだこと、思いついたことを、素直に心のままやってみる。
頭で考えすぎてしまう、それでいつも動けなくなってしまう、固まってしまう、という人は尚更、「心のまま」に委ねる、ということを、一度やってみるとよいと思います。大袈裟に考えず、身近なところから、です。
思えば今年も早いもので、もうひと月足らずとなってきます。どんな人でも、何となく気忙しくなってきますね。 あれもしなければ、これもやっておかなければと、いつにも増して、やるべきことばかりに思いが行きがちです。
もちろん、それをしなかれば年を越せない、という仕事の事情もあったりします。でもそれ以外でも、必要以上に自分に課して、やらなければ、ゼッタイにだめと思い込ん でいることありませんか。実は自分でそう思っているだけで、それほど、やらなくても頑張らなくてもいいこと、 だったりするかもしれないのです。
この年末に差しかかるような、ついつい気持ちに余裕を持てなくなりがちな時期ですが、綴っていることを当てはめるならば、いつも自分が決めてかかっていることを、何か外してみたり、違う選択を(あえてしないという選択も、あり)してみるのも良いかもしれませんね!
時間は、一年はあっという間に過ぎていきます。そして等しく時間の中で、さまざまな選択の連続でもあります。 私たちは日々、いろんなものを選択しながら日常を過ごしているからです。
その当たり前に、選択してることに目を向けて、その選択を意識して、変えてみることで、少しずつ今までの世界と変わるかもしれませんよね。この世の中には、知っていることよりも、圧倒的に知らないことの方が多いということ。まだまだ味わえるものが、いっぱいあるということ。
たくさん味わって、楽しんでいく方がいいですよね。来年は、今までと違う選択も味わってみてはいかがでしょう。いろいろなことはありますが、やっぱりこの世界も、こ れを読んでくださってるあなたも素晴らしいのです。
サリー
ラジオパーソナリティ・朗読家・司会・ボイスレッスンコーチ
FMおとくに862 「サリーのコトバのチカラでグッドモーニング」担当