不慮の死に備える(3)
2016.11.30
不慮の死に備える(3)
〜墓選びと事務手続き〜
不慮の死に備えるシリーズ最終回は『お墓のことと各種手続きに関して』です。
お葬式のあとに考えるのは、お墓のこと。まずは故郷にお墓に納骨する場合は、悩むことはありませんが、故郷のお墓に戻れなかったり納骨しても定期的に参ることができない場合、避難先でお墓を建てることも検討することもあるでしょう。
お墓を持つことは永代使用権を得ること(管理費の継続支払いが前提ですが)です。選択肢は公営・市営の霊園・永代供養墓所・境内墓地の3種類。府営・市営の墓地は、自治体が運営管理しているので管理費が安いですが、使用条件は故人や承継者が住民であることが条件。つまり住民票の移動が必要です。宗旨宗派が不問。永代供養墓所では、宗教法人が母体で、民間企業が経営。様々な形がありタイプにより価格が異なります。樹木葬や合祀墓等は安価。境内墓地は第一条件。毎年維持会費・管理費を払うことで供養してくれます。
故郷のお墓も避難先のお墓もどうしたらいいのかわからない方には「改葬」を検討してみてはいかがですか。改葬とはお墓の引っ越しです。故郷のお墓を避難移住先に移すこともできますし、避難移住先にお墓を建て、いずれ、故郷のお墓に移すこともできます。その際は、元の墓地と受け入れ先の墓地の双方に加えて行政の許可も必要です。
主要な死亡後手続き一覧
必要な手続き
住民票 | 世帯主変更届 14日以内 |
戸籍 | 復氏届&婚姻関係終了届 期限なし |
健康保険 | 国民健康保険 資格喪失届/14日以内/葬祭費 2年以内 健康保険 資格喪失届/5日以内/埋葬料 2年以内 高額療養費 2年以内 |
年金 | 年金受給権者死亡届 厚生年金は10日、国民年金は14日以内 未支給年金請求 受給准者の年金の支払い日の翌月の初月の初日から5年 国民年金 遺族基礎年金 支払い理由が生じた日の翌日から5年 寡婦年金 亡くなった日の翌日から5年 死亡一時金 亡くなった日の翌日から2年 厚生年金 遺族厚生年金 支払い理由が生じた日の翌日から5年 |
所得税 | 確定申告 準確定申告 4か月以内 事業継承 青色申告承認申請書 4か月以内 |
その他 | クレジットカードの解約 電気・ガス・水道・ |
必要な情報を記載しておくことや遺言書を作成しておくと、遺族にとり、各種手続きがスムーズになりますのでエンディングノートなどを使ってまとめておくことをお勧めします。
次回からは避難生活に役立つ新シリーズです!