不慮の死に備える(2)
避難先での不慮の死に備えるために、今回は葬儀準備についお伝えします。
まずは、喪主を選び、(できれば)相談役を依頼します。その後、寝台車の手配から葬儀全般にかけて葬儀社に依頼する必要があります。日ごろからどのような葬儀をすることや葬儀屋を考えておくのもいいかと思います。
葬儀社選びのポイントは、大規模な葬儀の場合は自社の斎場を持つような、実績のある葬儀社に依頼するか、家庭で行う一般的な場合は、地域の方に評判を聞いてみて選んでみるといいでしょう。京都市では市民葬儀は廃止になっていますので、市役所での紹介はありません
葬儀社が決まったら、すぐに担当者に来てもらい打ちあわせをはじめます。打ち合わせの際は葬儀社に完全に任せず、予算などの希望を伝えるようにします。葬儀社とは以下の内容を打ち合わせします。(1)葬儀の日程 (2)菩提寺や教会や神社 (3)宗教(宗派) (4)葬儀の形式 (5)葬儀の規模 などです。本人の希望があれば伝えます。
仏式の場合
日本人の約9 割が仏式の葬式を行うそうです。仏式の場合、避難移住者はふるさとから離れているために、近くに菩提寺(先祖代々のお墓のあるお寺)がありませんので、葬儀でお経をあげてもらう僧侶を探すのが一苦労です。形式だけであれば、葬式社に依頼すれば、自分の宗派の僧侶を選び手配してくれますが、面識のない僧侶に来ていただくことに違和感がある方や49 日や100 日など今後も継続的に依頼したい方は、避難移住先に頼りにできる寺を探しておくことをお勧めします。家族の宗派を調べ、菩提寺や必要であれば実家の宗派の本山に連絡すると、避難先の町の寺を紹介していただけます。
神式の葬儀の場合
神式の葬儀の場合は、神社で行うことはなく、神主に自宅や斎場に来ていただいて葬式を営みます。日ごろから行きつけの神社で神官さんと面識があるとよりスムーズかもしれませんね。
キリスト教式の葬儀
キリスト教式の葬儀の場合は主に洗礼を受けた教会で執り行われます。避難先で通っている教会があれば牧師や神父に相談して前夜式や告別式を営むことになりますが、葬儀社には遺体の搬送や火葬所へ搬送や収骨などのお世話をしてもらえます。自宅や斎場で執り行いたい方にはその対応もできます。
注意しておくこと
打ち合わせの後、葬儀社から見積もりをいただくので、セット料金に含まれる物品とサービスの範囲を確認しましょう。葬儀の費用とは別に僧侶のお布施や法名料金、神官の御初穂料、教会関係者への謝礼もかかってきますので、それも見越して予算を立てましょう。
葬儀社に依頼すると、葬式の費用は、火葬のみプランの場合、約8 万円~豪華な葬儀で200 万と幅があります。火葬代金は住民票が避難先にない場合は割高になっておりますのでご注意ください。
例 京都市斎場 (京都市山科区)
- 市内大人15,000 円 市内小人10,000 円 市内胎児 5,000 円
- 市外大人75,000 円 市外小人54,000 円 市外胎児38,000 円
*大人…満10 歳以上 小人…満10 歳未満 胎児…妊娠4 箇月以上